メリーロジスティクスのポップアップストアの取り組みが、2022年2月21日(月)の繊研新聞に掲載されました。

以下、原文を転載

物流をブランディング

物流コンサルティングのケイプス
商業施設で期間限定店

物流をもっとポジティブにしたい―物流コンサルティングのケイプス(東京)は、「物流に、文化を届ける」をテーマにした期間限定店を各地で開いている。物流に関する身の回り品にデザイン性を加えたオリジナルグッズやアートを販売することで、ネガティブに見られがちな物流のブランディングに取り組んでいる。

西尾浩紀社長は、物流にまつわる様々なプロジェクトに関わったのち、18年に同社を創業。早い、安いを追及するばかりに疲弊する物流現場を目の当たりにしてきた。「物流は社会インフラにもかかわらず、そこで働く人や現場にはマイナスなイメージがつきまとう。物流で働くことを誇れるようにしないと、人が集まらず、物が届けられない未来を創りだしてしまう」として、物流をブランディングする「メリーロジスティクス」の事業化を決めた。

オリジナル商品のECからスタートし、20年3月には京都の小規模アート複合施設クマグスクに店を構えた。21年秋からは、藤井大丸を皮切りに期間限定店の出店を開始。今年の1月29日~2月8日は阪神梅田本店に出展し、京都岡崎蔦屋書店、京都バル(展示のみ)では2月14日まで開催した。

オリジナル商品は多種多様な企画、アーティストと協業したものが中心だ。オールユアーズと協業した「ロジスティクスジャケット」(2万5800円)は、ストレッチ素材に撥水加工し、梱包や配送などの作業をしやすい仕様ながら、街にも出かけられるデザインにした。日本環境設計のリサイクルプロジェクト「プリング」のボディーを使用した「プチプチ」をモチーフのプリントTシャツや、イラストレーターが描いた熟年のフォークリフトドライバーやパッキングする女性をプリントしたTシャツ、置き配ステッカーやアロマ除菌スプレーなど物流を様々な視点でとらえた商品が揃う。

期間限定店では、物流へのイメージがあいまいな一般客への訴求を目的としていたが、以外にも物流に携わる人たちの来店が多く、「業界内の人たちにもポジティブな活動として受け止めてもらえた」という手応えを得ている。

今後も商品やサービスで一般客への認知を広げながら、ゆくゆくは「物流をテーマにしたフェスを開催したい」という野望を抱く。物流にスポットを当て続けることで人々の関心を高め、食や健康分野など「様々な領域から物流に関するビジネスが生まれれば」と考えている。